AWS Certified Machine Learning Engineer – Associateに挑戦したいけど日本語記事がほとんど無い、、、。
このような方に向けて、8/27より公開されたAWS Certified Machine Learning Engineer – Associate Betaに合格したので、その事前準備を紹介します。
反省点を踏まえてこれから挑戦する方へのアドバイスもありますので、ぜひ最後までご覧ください。
AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate(MLA)の概要
今年のAWSサミットで発表された新たなAWS認定試験の1つです。
機械学習に関する知識、AWS上で機械学習を実現する知識を要求されます。
AWS MLAの想定対象者
試験ガイドを確認すると、対象者は以下のように設定されています。
Amazon SageMaker をはじめとする AWS のサービスを利用した ML エンジニアリング の経験が 1 年以上ある方を対象としています。また、バックエンドソフトウェア デベロッパー、DevOps デベロッパー、データエンジニア、データサイエンティスト などの関連職務で 1 年以上の経験が必要です。
引用:AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate (MLA-C01) 試験ガイド.
AWS認定試験にはMachine Learning Speciality(MLS)というSpecialityに分類されている試験があります。
そちらと比較すると、よりSageMakerをはじめとした機械学習モデル構築スキルを中心にしているようです。
2024年9月時点ではBeta版のみ公開されている
2024年9月時点ではBeta版のみ公開されており、通常よりも出題数が多く試験時間が長いです。
※通常65問 → 85問に増え、170分 → 210分に延長されています。
また、受験費用も安くなっているので、通常よりお得に受験できます。
基本的に正式リリースを待つ方がオススメ
私の個人的な意見ですが、基本的に正式リリースを待つ方がオススメです。
理由は3点あります。
- Beta版の出題数は非常に多く、体力や集中力が要求される
- 過去問は無く、教材や口コミも少ないので対策しにくい
- MLAのBeta版は日本語が怪しい部分があり、英語で確認した箇所も複数あった
特に1-2点目の理由より正式リリースがオススメです。
ただし、Beta版に合格すると通常と異なるデジタルバッチをもらえます。
基本的には正式版をオススメしますが、特別バッチをもらえるのは2025/2/15までなので、こちらに興味がある方は挑戦してみても良いかもしれません。
MLAの勉強方法
読者の皆様が最も気になっているであろう勉強方法を紹介します。
試験ガイドを読み込む
最初に重要なのは試験ガイドを読み込むことです。
試験ガイドを読み込むことで、試験概要や出題範囲を確認できます。
また、試験ガイドの後半の”付録”は軽く目を通す程度で良いように思いました。
多くのAWSサービス名が羅列してあり、学習前だと理解できないからです。
まずは付録よりの試験ガイドを読み込みましょう!
AWS Skill Builderに取り組む
AWS認定試験は公式の学習コンテンツで対策できます。
学習コンテンツを提供しているサイトがAWS Skill Builderです。
私は試験に向けて以下のコンテンツを受講しました。
※紹介するコンテンツは全て無料で受講できます
こちらでMLAの模擬試験を20問受けられます。
2024年9月執筆時点では英語版しか公開されていませんが、Google Chromeのページ翻訳で問題なく受講できました。
こちらの模擬試験ではMLAから導入された新しい問題形式にも触れられるので、必ず受講しておきましょう。
AWSの機械学習サービスやデータサイエンスの知見に自信の無い方は以下のコンテンツから挑戦しましょう。
https://explore.skillbuilder.aws/learn/course/20365/exam-prep-standard-course-aws-certified-machine-learning-engineer-associate-mla-c01-english
5時間にも及ぶコースが無料で受講できます。
※一部Google翻訳だけでは難しいコンテンツが含まれていました。
Udemyの試験対策講座を受講する
こちらのUdemy講座も非常におすすめです。
AWS Certified Machine Learning Engineer Associate: Hands On! Practice exam included! Master MLA-C01 / ME1-C01 AWS Machine www.udemy.com
こちらは試験ガイドに記載された範囲のAWSサービスを網羅的に学習できます。
また、試験合格に必要な機械学習の手法やデータサイエンススキルも学習できました。
各章には小テスト、最終章には模擬テストも含まれているので、試験を検討している方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
※英語のコンテンツですが、日本語字幕やページ翻訳で学習できました。
また、こちらの作成者様の提供されている模擬テストも非常に役立ちました。
Practice Exams: AWS Machine Learning Engineer Associate Cert Prepare for AWS Certified Machine Learning Engineer Associate www.udemy.com
各設問の選択肢ごとに何が誤りなのか、なぜ正解なのか詳しい解説が含まれています。
こちらも英語のコンテンツですが、Google Chromeの翻訳機能で問題なく学習できました。
AWS MLSの想定問題に取り組む
筆者が受験したタイミングにはMLAの学習教材があまりにもなかったので、1年前に取得したMLSの教材で勉強しました。
MLSとはスペシャリティレベルに設定されているMLAの上位資格です。
両方の資格を取得して、改めて出題範囲やレベルにそこまで差は感じなかったので、このアプローチは正解でした。
筆者は以下の書籍を中心に学習しました。
学習したが直接試験に関係なかったもの
公式模擬テストに挑戦してSageMakerの出題が多かったので、事前にSageMakerのBlack Beltも視聴しました。
こちらも非常に勉強になりましたが、試験対策という意味では少々過剰だったと思います。
今後AWSサービスを用いたMLエンジニアを目指す方は視聴してはいかがでしょうか。
MLAの勉強時間
私は試験対策に上記のコンテンツに取り組みました。
全体の学習時間として20-25時間程度です。
1日1-2時間程度で約2週間準備しました。
学習前の状態
MLAの勉強前は以下のような状態でした。
- AWS MLS、CLFは1年前に取得済み
- MLSを取得してからはほとんどAWSに触れていなかった
- SAAを直近で学習していた(ただし受験はしていない)
- 普段はデータサイエンティストとして働いているため、機械学習の知見は身に付いていた
そのため機械学習アルゴリズムに関する知識やAWSサービスの基礎的な知識は既に身に付いていました。
完全に0から学習する方はいきなりMLAではなく、まずはAI Practitioner(AIF)に挑戦してはいかがでしょうか。
反省点
試験を終わって何点か感じた反省点を紹介します。
- 思っていたよりSageMaker以外から出題された
- 模擬試験に触れるのが遅く、適切な試験対策に割ける時間が少なかった
- 不自然な日本語が多かったので、時間延長申請をしておけばよかった
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
思っていたよりSageMaker以外から出題された
公式の模擬テストの多くはSageMakerに関する問題でしたが、実際の試験はパイプラインやセキュリティ、AWSサービスの基礎に関する問題も出題されます。
私はSageMakerのBlack Belt等、SageMakerに注力して学習していましたが、より広範囲を学習すべきでした。
特にパイプライン周りの出題はかなり多かったので、パイプラインに関連するサービスの特徴はおさえておくべきでした。
模擬試験に触れるのが遅く、適切な試験対策に割ける時間が少なかった
Udemyの模擬試験に触れるのが遅く、出題傾向を掴むのが遅かったため、パイプライン周りの対策が甘かったです。
はやめにUdemyの模擬問題に触れていれば、パイプラインの重要性に気づけました。
他にも各問題の傾向などを掴んで勉強すべきですので、早めに受講するといいです。
これからMLAに挑戦される方へ
これからMLAに挑戦する方は以下の準備をした上で挑戦すると合格率が上がります!
ぜひ確認の上、受験してください。
念のため試験延長申請をしておこう
母国語が英語以外の方は、事前申請しておくと試験時間を30分延長できます。
※私は知らずに申請していませんでした、、、。
全ての問題を解き復習も3周ほどして20分ほど余っていましたが、+30分あると心に余裕ができるので申請しておきましょう。
延長申請は認定試験の受験申込に使用するCerMetricsで申請できます。
また、延長申請をする前に受験申込した試験には適用されないようです。
延長を希望する試験を申し込む前に延長申請しておきましょう。
SageMaker以外のサービスも勉強しておこう
反省点に記載した通り、SageMaker以外からも出題されるので必ず確認しましょう!
特にパイプライン系の処理は後述の通り使い分けを理解しておく必要があります。
似たサービスの使い分けははっきりさせておこう
機械学習プロジェクトはデータ活用の最終地点になることが多いため、様々なユースケースが想定されます。
そのため、似たようなサービスが多いです。
MLAに合格するには、それぞれのユースケースでどのサービスが最適か判断しなければいけないので、特に重視して学習すると効果的です。
特に以下は事前に整理しておきましょう。
- SageMaker Debugger、Clalify、Model Moniterはどう使い分ける?
- SageMaker PipeLineとCodePipeLineの使い分けは?
- MSK、Kinesis Firehose / DataStreamの使い分けは?
- どのストレージに格納するのが最適か、各サービスの特徴は?
まとめ
- MLAはAssociateレベルだが非常に難しい
- SageMakerだけを対策すると厳しい結果になる
- 事前に似たサービスの使い分けや延長申請を行うことで合格率が上がる!
2022/6/26〜
社会人4年目
プログラム歴9年/Webライター歴3年
副業収入が安定してきたのでストック型ビジネスを行いたく始めました。
Webライター、プログラミングスクールメンターを行っています。
本業は都内企業でデータサイエンティスト。
Pythonの自動化、データ分析、VueのWebアプリ開発が得意です。
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