ペロシ氏台湾訪問は何が問題?2つの背景を押させて理解を深めよう

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ペロシ氏台湾訪問その他

8月2日にペロシ下院議長が「台湾を訪問する」とニュースになりました。

ニュースに対して中国共産党が「爆撃してでも止める」と発言し、世界情勢に緊張が走っています。

皆さんはなぜ中国共産党が過激発言をしたのかご存じでしょうか。

この記事ではペロシ氏とはどのような人物か、アメリカと中国2つの背景を押さえて、
中国共産党がなぜこのような発言をしたのかご紹介します。

最後までご覧いただくと世界情勢の流れが分かりますので、ぜひご覧ください。

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ペロシ下院議長とは

引用:読売新聞オンライン

ペロシ(ナンシー・パトリシア・ペロシ)氏とはアメリカの政治家です。

現在は民主党の下院議長であり、大統領、副大統領に続くNo.3の権力を持ちます。

ペロシ氏は長年に渡って対中国活動を行っており、
今回の台湾訪問のその1つです。

中国共産党の脅しやバイデン大統領の懸念(後述)を押し切る強硬姿勢が特徴です。

ペロシ氏は長年「中国関係で生まれる利益が、人権問題を影に落としてはならないし、指導者に対する批判を抑圧させてはならない」と強く中国共産党を批判しています。

これらのことがあり、中国はペロシ氏を非難してきました。

しかし、今回の台湾訪問にアメリカ国内では賞賛の声が上がっています。
普段対立している共和党議員からも実行に移した決断が賞賛され高い支持を集めています。

  • ペロシ氏は大統領、副大統領に続くアメリカのNo.3
  • 長年対中国を行ってきた人物
  • 台湾訪問に対してアメリカ国内では賞賛の声が多い
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中国共産党が過激な発言をした訳

ペロシ氏がどのような人物か確認したところで、
ここからは現在中国がどのような状況になっているか背景をご紹介します。

迫る北戴河会議

北戴河会議(ほくたいかいかいぎ)をご存じでしょうか。

北戴河会議とは中国共産党の「長老」と呼ばれる現役指導部やOBが北戴河に集まり行う会議です。

つまり、中国の超重要人物が集まって行う会議です。

現在では習主席に力を持つ長老はいないとされていますが、超重要会議であることは変わりません。

北戴河会議は毎年秋頃に行われています。

さらに、2022年秋の共産党大会では習主席が続投するか退任するかを決めます。

例年以上に注目を集めている年ですので、習主席のメンツが重要になっています。

中国が怒る理由

中国共産党はこれまで「一つの中国」政策を進めてきました。

一つの中国政策とは簡単に言うと「台湾は中国の一部だ」と主張する政策です。

そんな中、アメリカのNo.3が訪問すると世界が台湾を1つの国として見る危険があります。

前述の北戴河会議直前で習主席のメンツが潰される事態です。

つまり、習主席が進めている政策に真っ向から否定され、
メンツを潰されたので強い発言で非難しました。

  • 北戴河会議とは中国共産党の長老が集まる重要会議
  • 2022年の共産党大会では習主席が続投するかを決める重要な節目
  • その直前に習主席のメンツが潰されたので、中国は強い発言で非難した
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バイデン大統領の懸念

引用:時事ドットコム

中国の背景を確認したところで、
ここからはなぜバイデン大統領が台湾訪問に懸念を表明したのか解説します。

バイデン大統領が懸念を示した理由を知るには、トランプ政権の政策から振り返る必要があります。

トランプ政権の政策を振り返る

トランプ政権は「強いアメリカをつくる」を軸に政策を進めていました。

その1つに中国への関税増加があります。

中国から大量の安い商品が入ることで、アメリカの産業が成り立たなくなるのを危惧してです。

その結果、現在でもアメリカ国内で購入できる中国産商品は高い関税がかかり、
通常よりも高い金額で売られています。

インフレ率上昇で状況が変わる

現在、世界は物価上昇に伴うインフレ状態です。

特にアメリカのインフレは凄まじく、
6月の消費者物価指数は前年度同月と比べて9.1%も上昇しています。

これは40年半ぶりの高水準です。

そのため、物価が高すぎてアメリカ国内の経済活動が停滞しています。

中国商品を売って、国内商品の値段を相対的に下げたい

バイデン大統領はインフレによる経済活動の停滞を
中国商品を売ることで打開しようと考えています。

そのためには中国の関税を引き下げる必要があります。
さらに、貿易を混乱させないように、中国に寄り添った態度を示すのです。

ですので、中国をむやみに刺激したくないので、
ペロシ氏の台湾訪問に懸念を示していました。

  • トランプ政権によって中国に対する関税が高い
  • バイデン氏はインフレによる物価上昇で中国商品に頼りたい
  • 中国との貿易を混乱させないために、中国に寄り添った態度を示している

ペロシ氏は訪問を果たしたが、爆撃が起きず

中国、バイデン大統領の背景を確認したところで、
実際の台湾訪問でなにが行われたのかご紹介します。

ペロシ氏は台湾を見捨てないと声明発表

ペロシ氏は台湾を訪問し、以下2点の声明を発表しました。

訪台は台湾の民主主義を支援する米国の揺るぎない関与を示すものだ。

我々の訪問はシンガポール、マレーシア、韓国、日本を含むインド太平洋地域への幅広い訪問の一環であり、相互の安全保障、経済連携、民主的統治に焦点が当てられた。 台湾の指導者との協議では米国による支持を再確認し、自由で開かれたインド太平洋地域の推進を含む共通の利益を促進することに重点を置く。

世界が独裁か民主主義かの選択に直面するなか、米国が台湾の人々との連帯を示すことはかつてなく重要だ。我々の訪台は長年にわたる米国の台湾政策に反するものではない。米国は一方的な現状変更の試みに反対し続ける。

引用:日本経済新聞

台湾を見捨てず、民主主義を押し進めるという強い主張です。

中国は台湾を取り囲んで軍事訓練を実施

一方、ペロシ氏が乗った航空機が台湾に到着後、
台湾海峡を中国軍機が横断したと報じられています。

その後、台湾が防空識別圏と設定している領域に20機以上の中国軍機が侵入しました。

さらに中国は「人民解放軍が台湾周辺の空海で今週末に実弾訓練を行う」と発表しています。

台湾を取り巻く緊張はより高まりました。

  • ペロシ氏は無事台湾訪問を実行
  • 米国は台湾を見捨てないと声明発表
  • 中国軍は多くの反応を示し、台湾の緊張は高まる

まとめ

今回はペロシ氏の台湾訪問に関する情報をまとめました。

米中間の緊張が走る一幕もありましたが、
特になにも起こらず一安心です。

このニュースのように背景まで知らないと理解が深まらないことがあるので、
ニュースは定期的に見れるといいでしょう。

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